お金を借りるとき、知人や銀行、消費者金融から借りる前に、まずは一番身近な親に頼りたいのが本音ではないでしょうか。
しかし「余計な心配をかけないだろうか」「今までの関係が崩れたりしないだろうか」と考えてしまい、素直に言い出せないこともあります。
希望額が高額な場合はなおさらです。
この記事では親にお金を借りる時の言い方や言い訳、頼み方や注意点などを年代別にわかりやすく解説します。
親子といえど、お金のやり取りをしっかりしておかないと、思わぬトラブルに発展する可能性があります。
また親に借りることを諦めた場合の対処法も併せて解説しますので、そちらもぜひ参考にしてください。
- 親にお金を借りるとき具体的な返済方法・返済期限を提示する
- 親にお金を借りるとき言いづらくてもはウソをつかない
- 親にお金を借りるなら安定した収入源を確保する
- 親にお金を借りるときは借用書と利息で贈与税を回避
- 親にお金を借りられない場合は金融機関・アルバイトで工面する
親にお金を借りる時の言い方や言い訳【年代別】
親にお金を借りるとき、借りる側の年代によって適した言い方や言い訳があります。
大前提としてウソをつくことは絶対にNGです。
子供のウソは親には大体分かってしまうものだからです。
ここでは親にお金を借りる時の言い方や言い訳を、年代別にわかりやすく解説します。
中学生は借りるよりお小遣いをもらう
中学生の場合、「お金を借りる」というより、「お小遣いをもらう」という形になるでしょう。
中学生になると行動範囲も広がり、お金を使う機会も増えてきます。
友達との外食や軽食、映画鑑賞、文房具の購入など使い道の相場額は1,000円~3,000円程度です。
お小遣い程度の金額なら、大抵の場合お金をくれるはずです。
そこでまず重要なのが、誠意のある態度で何に使うかを真剣に説明することです。
「中学生だから」「親子だから」「少額だから」とそういったことは関係なく、金銭のやり取りは未成年うちからしっかりと行うようにしましょう。
なぜならお金のやりとりは一生ついてくるものだからです。
反対に絶対にやってはいけないことはウソはつくことです。
ウソは親に大体バレます。
ウソだと発覚すれば親からの信用はなくなり、今後お小遣いをもらうことができなくなるかもしれません。
仮にバレなくても後で罪悪感に苛まれたり、ウソをついてお金を借りることがクセになり、後々取り返しのつかないトラブルになることも十分考えられます。
親に言えないようなお金の使い道ならやめといたほうがいいでしょう。
また親にお小遣いをお願いするとき、+αで返済方法やお金に見合う行動を提案するのも得策です。
「家事を3ヶ月手伝う」
「テストで90点以上取る」
「高校生になったらアルバイトで何月何日までに返す」
と添えれば、真剣味が伝わり、親も快く貸してくれるかもしれません。
自分が何かを頑張るきっかけにもなるので中学生にはおすすめです。
高校生は勉強や将来に役立つことに必要だとお願いする
高校生といえば進学か就職を決める大事な年代なので、親も子供の将来を現実的に考え始めます。
勉強に必要な参考書など学業関連の出費なら、文句を言う親はほとんどいないでしょう。
将来のために役立つからという理由でも承諾してくれるはずです。
また部活の経費や修学旅行費も正当な理由になります。
とはいえ、高校生と言えどまだ子供ですから、まとまった金額を借りることは難しいです。
また高校生になれば法律的にアルバイトが可能となり、自力で稼ぐという手段もありますが、高校生は学業がメインです。
アルバイトに追われて学業が疎かになっては進路・将来にも影響しかねません。
仮にアルバイトをするにしても学業に支障がでない程度にとどめましょう。
もし親に「アルバイトで稼いだら?」と言われたら、
「勉強に支障が出るから」
「成績を落としたくない」
などの理由を伝えるのも有効です。
注意すべきは、「楽に稼げる」といった謳い文句のアルバイトです。
そういった募集は違法業者が行っている可能性が高いので、安易に応募しないようにしましょう。
大学生はアルバイトで返済できることを前提に頼む
大学生になると、サークルの飲み会や運転免許の取得、教材費や就活費用など中高生に比べると大幅に出費が増えます。
一人暮らしをする学生は生活費もかかってくるので金欠になりやすく、親に頼らざるを得ない学生も多いはずです。
しかし大学生は社会人の一歩手前。
甘えたい気持ちもわかりますが、学生がお金を借りる方法ならアルバイト。ここはアルバイトで返済できることを前提に頼むことをおすすめします。
ポイントは給料日を伝えてその日に返すと明言することです。
具体性が増し、信用度も上がるので高確率で借入できるでしょう。
一括で返せない場合、「○月を目処に毎月バイト代から○万円分割で返済する」というのも手です。
社会人になってから返すという提案もありますが、期間が長い分曖昧になってしまう可能性もあります。
その場合、かんたんでもいいので借用書を作成するとよいでしょう。借用書の書き方は後述しますので、参考にしてください。
また高校生同様、大学生も危険なアルバイトのターゲットにされやすいです。
特に「スマホを契約するだけで簡単に稼げる」などの文言で募集し、詐欺被害や犯罪に加担してしまう事件も実際に起きているので、注意が必要です。
社会人の初任給は低く生活費がない、生活できないと訴える
社会人になると学生とは違い、本格的に自立していかなければなりません。
しかし、社会人の初任給は低く、給料日までは「生活費がない」「お腹がすいたけどお金がない」と不安になる方も多いのではないでしょうか。
社会人なら借りる理由より返済方法をきちんと提示するのがよいでしょう。
理由としては既に立派な大人なので、常識の範囲以内なら使い道は任せてくれる親も多いからです。
それよりも「しっかり返済できるのか」が気がかりなはずなので、具体的な返済方法の提示が必要になります。
実際、生活費の工面で借りることが多いですが、社会人は、
- 冠婚葬祭
- 接待費用
- スーツ代
- 仕事グッズ
- 資格取得費用
など何かとお金がかかります。
消費者金融で比較的にかんたんに借入ができますが、社会人になりたてなら、まずは親に頼むのが得策です。
理由は後々の返済や、取立てに悩まされ仕事が手につかないとなると、先輩上司からの信用をなくし、せっかく入社した会社に居づらいなんてことにもなるからです。
まずは目の前の仕事に集中するためにも、思い切って親に相談してみましょう。
30・40歳代は大きなライフイベント(結婚やマイホーム購入)があり助けてほしいと頼む
30代、40代になるとますます親にお金を借りることに抵抗を感じる人は多いのではないでしょうか。
しかしその年代だからこそ大きなライフイベントがあり、まとまったお金が必要になります。
特に結婚資金やマイホーム購入となると数百万~何千万と費用がかなり高額です。
金利の低いブライダルローンや住宅ローンで賄う手段もありますが、それなりの金額となるため、後で返済に苦労しないためにもまずは親に相談するのがベストです。
親も大きなライフイベントを経験しているので、お金がかかることはよく知っているでしょうし、子供の一大イベントとなれば助けてあげたい気持ちもあるはずです。
まずは真剣に理由を伝えて、その上で返済期日や返済方法もしっかり提案してください。
30代・40代となれば収入も安定し、会社員であればボーナスで返済の目処も立ちやすいです。
そういったことも併せて伝えれば「返す気がある」と親も納得してくれるでしょう。
親にお金を借りる時の上手い頼み方
ここでは全世代に共通する、親にお金を借りる時の上手い頼み方をご紹介します。
頼み方の基本から、貸してくれる可能性を高める方法をわかりやすくまとめています。
また、高額な借入をする際の注意点と対策も解説します。
そちらも併せて参考にしてください。
お金が必要な理由を正直に話す
なぜお金がないのか、なぜお金が必要なのかを正直に伝えましょう。
理由を正直に話すことは借りる時の基本であり、誠実さと信用度が増すからです。
親子であろうと誰であろうとお金の貸し借りでは信用度が重要になります。信頼されるからこそお金を貸してくれるのです。
注意点は何度もお伝えしている通り、ウソは絶対につかないことです。
もしウソをついてバレた場合、親子であってもその後の関係に悪影響が出る可能性は十分にあります。
そしてできるだけ、電話やラインなどで済まさず、直接面と向かって話しましょう。
実家と距離がある場合は仕方ないですが、貸す側の立場からすれば「直接言いに来い」と思うのは当然のことです。
「親しき仲にも礼儀あり」に習い、くれぐれも失礼のないように気をつけましょう。
また貸してくれないようなら、金額を下げてみると交渉の余地があるかもしれません。
親も貸してあげたいけど本当に貸すお金がないこともあるからです。
お金を借りれる相手が親しかいないことを伝える
親にお金を借りる時のうまい頼み方の1つに、もう頼れる人が親しかいないことを伝える方法もあります。
一般的に、お金を借りるときの相手や場所はある程度限られます。
- 親・家族
- 友達・親友
- 会社の人・同僚
- 彼氏・彼女
- 消費者金融などの金融機関
多くの人は、上記のような相手や場所からお金を借りることが多いです。
親からお金を借りるときに、友人や彼氏・彼女、職場の人にお金を借りる相談をして借りれなかったことを話し、もうお金を借りる人は親しかいないということを伝えます。
息子(娘)の頼れる相手が自分しかいないと伝えられると、仕方なくお金を貸してくれるかもしれません。
お金の相談をした友人の名前や職場の人の名前を具体的に出しておくとより説得力が増します。
申し訳ない・情けないと思っていることを伝える
親にお金を借りるお願いをするときに、申し訳なく思っていることや情けないと思っていることを伝えることも、うまい頼み方の1つです。
申し訳なさそうな態度や言葉、そして親からお金を借りようとしている自分のことを情けないと思っていることを伝えることで、お金を借りることは悪いことだと思っていることや、反省している様子が伝わりやすくなります。
「これだけ反省しているなら1回だけは目をつむってお金を貸そう」という気持ちにさせやすいです。
しかし、申し訳ない・情けないと思いばつの悪い態度でお願いする方法は何度も利用できる方法ではありません。
何度も同じ方法で親からお金を借りると、反省していないと信用が下がる可能性があるため注意が必要です。
返済方法(回数や金額)を明確にして約束する
貸し渋り最大の原因はきっちり返済してくれるか不安だからです。
逆に返してくれるだろうと確信が持てれば、貸してくれる確率は高くなります。
そのため、まずは貸主の不安を取り除く必要があります。
では、どのようにして不安を取り除くのか。
その一つに返済方法(回数や金額)を明確にするという方法があります。
- 毎月いくら返すのか
- それを何回に分けていつまでに完済するのか
などを約束するのです。
「必ず返すから」という曖昧な口約束ではなく、具体的な返済計画を提示することで相手の不安を取り除き、返す気があると判断してくれれば貸してくれる可能性があります。
貸主が快くお金を貸出してくれる為にも、「より細かく、より具体的に」を意識して返済方法を伝えましょう。
借用書を作成して、できれば利息も払う
お金または物品などを個人間で貸し借りした時に作成する文書です。
原則的に、借りた側が貸した側に宛てる形で作成し、借りた事実や金額等を記載することで、記憶違いなどのトラブルを防ぐために作成されます。
また万が一裁判になった場合、借用書が証拠となるので、その点も利用価値が高いと言えるでしょう。
借主が未成年や時効(民法改正により通常5年)になった場合、借用書の効力が無効となります。
実は借用書のない借金は返済義務がありません。
借りる側は返さなくてもいいと好都合のように思えますが、その後の関係は悪化しトラブルになりかねません。
家族や友人のような親しい間柄だと、今まで築いた信頼関係から口約束だけで金銭の取引をしてしまいがちですが、良好な関係を保つためにも借用書は用意するのがいいでしょう。
以下に借用書の書き方をかんたんにまとめました。
- 冒頭に借用書と必ず明記(借用書とみなされない恐れがあるため)
- 作成日(借りた人が実際にお金を受け取った日)
- お金を借りたという事実(□□は△△より○○円を借入ました、など)
- 金額(改ざん防止の為、漢数字で記載)
- 返済方法(毎月○○万円 何回払いなのかを記載)
- 利息(利息制限法に基づき双方同意の元、取り決める)
- 返済日(○○年○○月○○日と記載)
- 遅延損害金(返済が遅れた際の罰金)
- 収入印紙(借入金が1万円以上の場合に必要)
- 借主の住所・氏名・押印(印鑑登録している実印)
- 貸主の氏名
- 手書きでも有効ですが、文字が消えないボールペンやパソコンで作成しましょう。
もしくはインターネットでフォーマットをダウンロードと手間が省けます。 - 借用書は2枚作成しましょう。
借主・貸主それぞれが保管することで、トラブルを防ぎやすいからです。
また可能であれば利息も払うようにしましょう。
利息はお金を借りたレンタル料であり、相手がプラスになる為信頼が担保され、次に借りる時も比較的スムーズに承諾してくれるはずです。
また110万円を超える高額な借入の場合、借用書の作成と利息を払うことで贈与税の支払いを回避することができます。
こちらもわかりやすく解説します。
金額が110万円を超える場合には贈与税になることを防ぐ為にも有効
贈与税は、一人の人が1月1日から12月31日までの1年間に贈与を受けた財産の合計額から基礎控除額の110万円を差し引いた残りの額に対してかかります。したがって、1年間に贈与を受けた財産の合計額が110万円以下なら贈与税はかかりません。(この場合、贈与税の申告は不要です)
つまり、110万円を超える金額を親から受け取った場合、借用書がないと借金ではなく贈与と税務署にみなされる恐れがあります。
贈与とみなされれば贈与税を支払う義務があるので、借金と証明するためにも借用書は必要なのです。
黙っていればバレないと思うかもしれませんが、相続や不動産登記の際に税務調査でわかります。
税務署は全国の金融機関をいつでも調べられる権限を持っているため、何かあった時に調べられたら贈与税未払が発覚し、脱税となります。
また、通常お金の貸し借りには利息がつきものですが、家族間でのお金の貸し借りでは利息がないことが多いでしょう。
利息を払わなかった場合、利息分を借りた側が贈与されてるとみなされ、元金は借金扱いでも利息分だけ贈与税がかかります。
家族間のお金のやりとりは借入と証明しづらいため、借用書とあわせて利息分も払うのが懸命でしょう。
その借入金が無利子などの場合には利子に相当する金額の利益を受けたものとして、その利益相当額は、贈与として取り扱われる場合があります。
なお、実質的に贈与であるにもかかわらず形式上貸借としている場合や「ある時払いの催促なし」または「出世払い」というような貸借の場合には、借入金そのものが贈与として取り扱われます。
ではどれくらいの利息を設定したらいいのか。
家族間での借入の利息相場は、1~2%です。
なお利息は利息制限法という法律により上限金利が決まっており、借入金額によって上限金利は変動します。(上限金利を超える貸付は、超えた分の利息は無効となります)
借入金額 | 利息の上限金利 |
---|---|
10万円未満 | 年20% |
10万円以上100万円未満 | 年18% |
100万円以上 | 年15% |
貸主側は利息分に相当する金額を受け取った場合、「雑所得」として確定申告をしなければなりません。
また返済は手渡しではなく、預金口座で振り込むようにしましょう。
貸主の預金通帳に借主の名義で振り込むことで、記録が残り、借入という証明になるからです。
親にお金を借りたいが言いづらい理由は何?
お金がないとき、一番に頼りたいのは親ですが、親の状況や関係性、使い道などに後ろめたさがあると言いづらいものです。
正直になんでも話せば貸してくれるわけでもなく、場合によっては借りるのを諦めた方がいいケースもあります。
ここでは親にお金を借りたいけど言いづらい理由をまとめました。
親がお金に困っているのがわかっているから
親もお金に困っている場合はなかなか言い出せないでしょう。
このケースの場合、親から借りるのはやめるべきです。
自身の生活が苦しいにもかかわらず、子供からお金を要求されれば、親としてはなんとかして工面してあげたいと思うのが親心です。
もしかしたらヤミ金などから無理して借りる可能性もあり、そうなれば返済に追われ更に苦しい状況に陥ります。
もし自身が無職や安定した収入がないのであれば、まずは安定した収入源を作り生活を立て直すことが先決です。
働くことに不安や抵抗があるなら、ハローワークや総合労働相談コーナーに相談してみましょう。
また自分も親も生活が苦しい場合は公的支援を検討してください。
公的支援は国が個人にお金を貸したり、給付したり様々な制度があるので、厚生労働省かお住まいの自治体に問い合せてみるとよいでしょう。
返済できるかどうかわからないから
返済できるかどうかわからないのに、親からお金を借りるのもやめましょう。
無理に借りて返せなかった場合、信用を失うのは火を見るより明らかです。
「今すぐ返さないと親子の縁を切る」
「返してくれると思ったから貸したんだ」
このように大きなトラブルとなることもあります。
ヒビの入った親子関係を修復するには時間と労力がかかるので、安易にお金を借りるのはやめましょう。
返済できる見込みがないのに、借りようとした場合、親から「どうやって返済するのか」と質問されることもあります。
大概、親は子供の経済状況を把握しているので、ウソをつけばすぐにバレるため、下手な小細工は通用しないと思ったほうがいいでしょう。
「でも、どうしても借りたい」
そんな場合は、金額を少額にして、少しずつでも返せる返済計画をしっかりと立ててから交渉しましょう。
アルバイトをして収入源を増やすという手もあります。
いずれにせよ、返済できる体制をちゃんと整えてから交渉することが大切です。
過去に借りた実績があり返済できていないから
以前借りたお金を返済していないのにもかかわらず、お金を借りることは親に不信感を与えかねません。
「本当に返してくれるだろうか」
「このまま踏み倒す気ではないか」
と疑う気持ちは当然出てくるからです。
親からどうしても借りたい場合、まず先に借りたお金の返済が先決です。
親子であっても借りたものは必ず返しましょう。
お金が必要な理由が趣味や遊び、ギャンブルだから
この場合、親から借りれる可能性はないと思っていいでしょう。
一歩譲って学生ならまだしも、社会人であればなおさらです。
常識的に考えて、趣味や遊びに使うお金は自分で捻出するものです。
- 副業をする
- 短期アルバイトをする
- 毎月の固定費を見直して、余計な出費を抑える
方法はいくらでもあります。
本業を活かした副業なら、経験を活かせるので即金性も期待できます。
未経験の副業も本業では得られないスキルを習得でき、キャリアアップにも繋がるのでおすすめです。
適当な理由をつけて借入できたとして、競馬・競輪・競艇などのギャンブルで人生が狂った人や遊びにつぎ込んで生活費に困った人には、次はありません。
そればかりか、親子関係に修復不可能なヒビが入る可能性も十分あります。
親にお金を借りるメリット
親からお金を借りることは信頼関係が崩れたりトラブルに発展する悪いイメージがあります。
しかし、実は親からお金を借りることはメリットもあります。
金融機関からお金を借りるわけではないため、お金を借りるときのルール・規則が緩和されているのが大きな理由です。
実際に親からお金を借りることはどんなメリットがあるのかを以下で解説します。
利息がかからない
親からお金を借りるメリットの1つに、利息がかからないことが挙げられます。
銀行や消費者金融からお金を借りると通常、借りたお金に利息がかかります。
利息は借り入れ期間が長くなるほど膨らみます。
しかし、親からお金を借りると利息が発生しないため、借りたお金をそのまま返済するだけです。
加えて、金融機関からお金を借りて返済に遅れると遅延損害金が発生しますが、親から借りた場合は遅延損害金も発生しません。
とはいえ、親からお金を借りても返済期日を守る必要があります。
また、利息はかからないですが返済した時に何かプレゼントなどでお返しできると両親との信頼関係をより良好なものにすることができます。
審査なしですぐ借りれる
「審査なしでお金を借りたい!」という場合は親からお金を借りるのも1つの手段です。
金融機関からお金を借りる時は、審査が必ず必要です。
審査時に、信用情報機関は信用情報を開示します。
金融機関はその信用情報の履歴を確認して、申込者に融資できるかどうかを審査します。
クレジットカードの支払い履歴やローンの利用状況などの個人の信用を基にされた契約の情報
支払いの延滞・滞納の履歴や債務整理などのネガティブな履歴も記録される
支払いを61日以上滞納したり、延滞でサービスを強制解約されると信用情報に傷がつきます。
信用情報に傷がついていると、金融機関の審査に落ちます。
しかし、親からお金を借りる場合は審査なしでお金を借りることができます。
また審査がないため即日、最短その場でお金を借りることが可能です。
審査不要でお金を借りる方法を探しているなら、親から借りる方法も手段の1つです。
長期返済など融通が利く
親からお金を借りると、金融機関でお金を借りるときより長期の返済が可能です。
銀行や消費者金融からお金を借りると、毎月の最低返済額が決められます。
金融機関の最低返済額の相場は3000円~5000円ほどです。
親からお金を借りる場合は、最低返済額などは設定されません。
そのため1000円ずつの少額からでも返済することができます。
また、親からお金を借りる場合は利息も発生しないため、返済が長期化しても利息は膨らみません。
毎月の返済金額も融通がきくため、お金を借りるうえで非常にメリットだと考えられます。
返済が遅れても信用情報に傷がつかない
親からお金を借りる場合は、親に返済が遅れてしまってもペナルティはありません。
銀行や消費者金融の支払いに遅れた場合は、ペナルティとして遅延損害金という高い利息が発生します。
遅延損害金の相場は年率20.0%と、利息制限法の最大金利上限の金利が発生します。
しかし、親から借りた場合は滞納時のペナルティがないため、損をすることがありません。
遅延損害金などのペナルティは発生しませんが、支払い遅れによって親から信用を失う可能性が高くなります。
親にお金を借りるデメリット
親からお金を借りるデメリットも当然存在します。
デメリットの多くは、お金の問題もありますが信頼関係や親子関係が悪化するリスクです。
場合によっては、親子だけでなく家族全体や親戚にまで悪影響を及ぼす可能性があります。
親からお金を借りる場合は、頼み方や借りた後の返済など金融機関よりシビアに気をつける必要があります。
実際に親からお金を借りた時に起こるデメリットを以下で詳しく解説します。
親子関係が悪くなる可能性がある
親子関係であれど、お金の貸し借りをすることで関係が悪くなる可能性があります。
しっかり借用書を書いて返済期日を守って返済することを約束できるのであれば、さほど問題は起こらないと考えられます。
しかし、親子関係ゆえに約束をないがしろにしてしまうと、親子でも信頼関係が悪くなります。
また、お金を借りる理由がギャンブルや娯楽で消費してしまったなどが理由だと、親子喧嘩になる可能性も考えられます。
中には、お金を借りる相談をしただけで信用を失う家庭も存在します。
お金を借りる時はうまい頼み方で角が立たないようにお願いすることが重要です。
急に返済を要求される可能性がある
親にお金を借りると、返済を長期化させることができたり支払い期日に制限がありません。
しかしその一方で、ある日突然急に返済を要求される可能性もあります。
- 親に急な出費が発生した
- 返済が遅すぎて親がしびれを切らした
- 親子喧嘩をした など
親から一括請求を求められる理由は様々ですが、多くは支払いを滞納していたケースや親子喧嘩をしたケースなどが考えられます。
親から一括請求されないように、日ごろから親子関係を良好に保つ必要があります。
兄弟や親戚とトラブルになる可能性がある
親からお金を借りていることで、周囲の人とトラブルを起こす可能性も考えられます。
例えば兄弟や親戚が、親からお金を借りていることを知るとお金を借りていることに対して怒る人もいます。
借りている理由がギャンブル・娯楽・ブランド品のためであればなおさらトラブルに発展する可能性があります。
トラブルが起きると親だけでなく、兄弟や親戚からの信用を失います。
お金の貸し借りは周囲にも影響を与えるため、必ず約束を守る必要があります。
親が高齢の場合、返してもらってないと勘違いされる可能性がある
お金を借りている親が高齢で、お金を返済したのに「お金を返してもらっていない!」と勘違いされる可能性があります。
その場合、借用書などを用意しておくことで対処することができます。
しかし、借用書などを作らずに口約束でお金の貸し借りをしてしまった場合、返済した事実確認を取ることができず証明ができません。
言った言わないの問題と同じように、返した・返していないの問題は埒があかないため、結局泣き寝入りしたりすることで親子関係の悪化にもつながります。
お金を借りた後に小言や文句を言われる可能性がある
親にお金を借りることで、借りた後や返済した後にもお金を借りたことで小言や文句を言われる可能性も考えられます。
実際に、お金を貸した事実が消えることはありません。
借りたお金を返済してもお金を貸した事実と記憶は残り続けます。
その記憶が残っている間は、普段の生活で小言のようにお金を借りたことに対して文句を言われる可能性があります。
また、何か親子の間で親子喧嘩や問題が起きた時などに、お金を借りたことを引き合いに出される可能性もあります。
何かにつけてお金を借りたことの話を出してくるようになれば、お金を借りた方もストレスが溜まります。
親子関係が悪化することを考えれば、消費者金融でお金を借りたほうが環境を悪化させずに済むかもしれません。
110万円以上借りる場合は贈与税に注意
「親から100万円借りれた!」・「親から200万円借りれた!」
という人は贈与税に要注意です。
借用書などのお金を借りている証明ができないと、お金を贈与されたという扱いになる可能性があります。
- 1月1日から12月31日までの1年間で贈与を受けた金額から110万円を差し引いた金額にかかる税。
- 相続や住宅の購入資金・結婚式費用など一部該当しないケースあり
- 贈与が110万円以下の場合は贈与税の申告不要
(参照:国税庁「贈与税がかかる場合|国税庁」)
110万円以上借りた場合で、お金を借りている証明がとれないと税務署にはお金をもらっていると勘違いされます。
また、借用書など借りた履歴がない場合で、110万円借りたことを黙っていても税務署には必ずバレます。
親から110万円以上借りた人は、借用書を作成したり口座振込で毎月返済するなどで、お金を借りている証明を作っておく必要があります。
親に100万円借りる場合には納得してもらえる理由が必要
親から100万円借りるとなると、「手軽に」というわけにはいきません。
借主・貸主ともにハードルが高く、貸した後にどうなるのかをお互い認識しないと、親子関係に甘えて返済が滞るなどの事態を招く恐れもあります。
100万円と高額なお金を借りるには、それ相応な理由が必ずないと親に納得してもらえず、借りることはできないでしょう。
- 100万円を何に使うのか
- なぜ必要なのか、自分で賄えないのか
これらをしっかりと説明して、親から理解を得ることができれば100万円を借りれる可能性が見えてきます。
まとまったお金を借りる理由として一般的なのは以下の3つです。
- 結婚式費用
- 車の購入の頭金
- 住宅ローンの頭金
前述のとおり、大きなライフイベントに関わる理由であれば、親も経験上わかっているので理解を得やすいです。
しかし「ウチの親は経験していない」というご家庭もあるかと思いますが、まずは誠実に熱意を持って伝えることが大切です。
- 育てくれた両親や支えてくれた友人に結婚式場で感謝を伝えたい
- 新しい家でパートナーと子供と暖かい家庭を作るのが夢だった
このように、そのイベントがいかに自分にとって大切かを伝えてください。
その上でしっかりと返済計画を提示し、返す気があることも伝われば安心感を与え、まとまったお金を借りることができるでしょう。
親にお金を借りると言いづらいから諦めた場合の対処方法
ここまで親からお金を借りる方法など解説してきましたが、何らかの理由で、親からお金を借りるのを諦めなければならないこともあります。
その場合、知人に頼るのもアリですが、それも無理そうなら最終的には自分でなんとかするしかありません。
しかし、余程の大金でなければ比較的かんたんにお金を手にすることができます。
ここでは自分でお金を工面する、以下の4つの方法を解説します。
- アルバイトで稼ぐ
- 金融機関から借入する
- 消費者金融カードローンで借入する
- 使わなくなったもの売って現金化する
学生のうちはアルバイトなどで稼げる範囲で無理はしない
学生は無理のない範囲で、アルバイトなどで稼ぐのが最良な手段です。
- 長期アルバイト
- 単発アルバイト
- 長期休みでリゾートバイト
- クラウドソーシングで自宅で稼ぐ
自分にあった仕事を探してみましょう。
自分で働いて手にしたお金は、達成感を味わえる上に気兼ねなく使えます。
またアルバイトを通して社会経験やスキルアップに繋がるのも大きな利点です。
初めてアルバイトをする学生は緊張したり、人間関係や仕事のことで悩んだりするかもしれませんが、その経験は必ず将来に役立ちます。
例えば就職の面接で「アルバイトでどんなことを経験してきたのか」という質問は定番です。
その時に、
「試行錯誤し業務効率化をはかった」
「集客のために自発的にチラシを作成した」
など仕事に貢献したことをアピールできれば、他の学生より頭一つ抜けることができるでしょう。
安定した収入があるなら金融機関から借入をする
安定した収入がある場合、金融機関からの借入を検討してみましょう。
金融機関とは
- 銀行
- 質屋
- 信用金庫
- 保険会社
- 農協・漁協
などですが、ここでは銀行を例にとって解説します。
銀行からの借入のメリットは以下の4つです。
- 金利が低い
- 多額の資金が借入可能
- 大手銀行なら支店も多く、利便性が高い
- 信用・信頼度が高く、知人に見られても後ろめたさがない
銀行は消費者金融に比べると金利が比較的低いので、返済の負担をかけたくないのであれば銀行での借入がおすすめです。
多額の資金が借入可能なのもメリットの一つです。
なぜ多額の資金の借入が可能なのかというと、銀行は総量規制の対象外だからです。
貸金業者からの合計借入金額が申込者の年収の3分の1に制限される制度
だからといって、銀行も借り手が返済困難になるような金額は融資しないので、無理のない金額と返済計画を慎重に考えましょう。
また大手の銀行なら支店も多く構えているので、銀行ATMや窓口に困らず利便性が高いうえに、お金を借りる際に知人に見られたとしても、大概の人が銀行を利用するので怪しまれることもありません。
一方、デメリットは以下の2つです。
- 審査が厳しい
- 融資までに時間がかかる
銀行は信用度が高い分、審査も厳しいため、お金をすぐに借りることは難しいです。
その為、早急に今すぐお金が必要な方には消費者金融のカードローンをおすすめします。
消費者金融カードローンは使用用途は問われず即日借りれる
消費者金融のカードローンは住宅ローンや自動車ローンなどとは違い、使用用途は問われず即日借入することができます。
例えば住宅ローンであれば、住宅購入の目的以外でお金を使えば規約違反となり、場合によっては違法行為となります。
一方、消費者金融カードローンは使い道が自由です。
ショッピングや旅行など好きなことに使えるのは最大のメリットと言えるでしょう。
また申し込みから融資までが非常に早いのも利便性が高いです。在籍確認電話も原則なしという傾向になっていますので家族に限らず誰にもバレずにお金を借りることができるようになっています。
申し込みから最短20分で即日融資できるサービスもあります。
また消費者金融カードローンなら上限金額まで何度も借りることができ、借入・返済もコンビニATMから手軽にできるサービスが広く普及しています。
初めて借りた人向けに30日間無利息などのお得なサービスもあるので、各社の公式ホームページで確認しましょう。
注意点としては以下の3つです
- 銀行カードローンより金利が高い
- 返済が滞ると信用情報に傷がつく
- 無職や収入が少ないと審査に通らない
銀行カードローンの金利相場は2.0%~15.0%です。
一方、消費者金融カードローンの金利相場は3.0%~18.0%と高めです。
また返済日から61日以上過ぎても返済がない場合、信用情報に悪影響が出て、ほかの融資やクレジットカード審査に通らない場合があります。
返済が滞らないよう、返済計画をしっかり立てましょう。
また消費者金融は貸したお金が返ってこなければ経営が成り立たないため、借主の収入面を重視して審査します。
収入面で不安要素があれば、返済困難とみなされ融資を受けられず、仮に審査が通っても少額の融資しか受けられないでしょう。
解決策としては「毎月1回必ず収入を得られるような状態になること」でしかありません。
なのでアルバイトかパートでも構わないので、まずは安定した収入源を確保しましょう。
自分が使わなくなったものなど売りに行って現金化する
本・家電・服・楽器・家具など家に使っていないものが1つや2つあるはずです。
それらを売ればすぐに現金化できます。
使わなくなったものなどを売ることのメリットは以下の3つです。
- 審査がない
- 部屋が片付く
- 手軽にすぐ現金化できる
モノを売ればすぐにお金も手に入り、部屋もスッキリするので一石二鳥です。
また厳しい審査などはなく、本人確認をするくらいなので、手軽にお金が欲しい場合におすすめの方法です。
少しでも高い値がつく基本的なコツは以下の4つです。
- 買取専門店に持ち込む
- 売るタイミングを見極める
- 付属品などがあればそれも用意する
- 汚れ等を拭き取り、状態をキレイにする
買取専門店は専門店ならではの査定をしてくれるので、売るものに合わせてお店を探しましょう。
高級ブランドの時計やバッグなどは質屋でお金を借りる方法をおすすめします。
リサイクルショップは不用品全般を扱っているため買い取ってはもらえますが、買取専門店より査定額が低くなる傾向があります。
まずは専門店に持ち込みをして、断られたらリサイクルショップに行きましょう。
また、売るタイミングも重要です。
流行りの服や話題の漫画などは需要が高く、新作であれば早い段階で売るほうが高値がつきやすいです。
売ると決めたら早めに買取専門店に持ち込みましょう。
品物の状態や付属品の有無も査定額に大きく影響します。
少々手間ですがホコリや汚れを拭いて、少しでも見栄えを良くし、箱や説明書などもあれば一緒に持ち込みましょう。
購入した当初の状態に近いほど、査定額は上がりやすくなります。