義務教育は修了してもさらに上の学校に進みたい人にとって、学費や生活費が工面できるのかは大きな問題です。
何を勉強したいかという目的もなくて、ただ漠然と就職よりも進学をと考えている人は、奨学金を利用してまで進学する意味はありません。
学生であれば働いてお金を稼ぐことを一番の目標にするわけにもいきません。自分の学費は自分で調達できれば理想ですが、なかなかそんなわけにいかないのです。
保護者に金銭的な負担をかけることになります。その負担を少しでも軽くするためにも奨学金があります。
しかし、給付型の奨学金であれば返済の義務を負うことはありませんが、貸与型の奨学金の場合は、卒業後長い期間をかけて返済することとなります。利子が付くこともあります。
その返済を行う覚悟もしっかり持った上で奨学金を利用しなければなりません。
奨学金の使い道や種類、受けるための心得など細かく理解して、自分にとってどうしても必要なお金であるかを判断しましょう。
- 奨学金の使い道は学費だけではなく生活費や家賃などにも利用可能
- 奨学金は返済不要の給付型と返済が必要な貸与型があり、貸与型には無利子と有利子がある
- 奨学金の使い方は意義に使って将来の人生に活かし、返済もしっかり行う
- 奨学金の申請や面接では経済的な理由や勉強したいことなどはっきり伝える
- 奨学金は留学する場合も給付型奨学金と貸与型奨学金を利用可能
奨学金の使い道は基本的に勉強・学費で使う
大学などに進学すると学費の他に生活費、通学費、家賃など様々な出費があります。
授業料や教材費、入学金などはある程度予定された費用ですが、その他の生活費、教養費などもかなり負担がかかってきます。部活費など学生生活を充実させるための出費もバカになりません。
大学や専門学校生活などにかかる費用は、自宅外通学であれば家賃や光熱費なども大きな負担となります。
これらの費用を保護者にすべて出してもらうのでは学業が義務教育ではないこともあり、子供の立場として負担に感じる人もいるでしょう。
自分の学生生活を充実させるための費用を奨学金利用で賄い、働いてから返済していくことは学生にとって意味があることです。
奨学金を利用することで充実した学生生活を送り、社会人になった時に学業で得た知識や技能を仕事に活かし高収入を得ることができるのであれば大変有意義です。
入学金
大学などの入学金は30万円近くかかることが多く国公立、私立の違いや医学部、芸術系大学など学部によってはそれ以上の入学金が必要となります。(参照:保険の比較: 大学入学時のお金っていくら必要ですか? – 学資保険のよくある質問)
入学金を含む大学初年度納付金はかなりの高額となり一括で支払うことが困難で、せっかく入学試験に合格してもお金の工面ができずに進学できない人さえいるのが現状です。
奨学金は入学後に支払われることがほとんどです。そのため入学金の支払いには間に合わないのです。ただし、奨学金の採用がすでに決定している人は労働金庫の入学時必要資金融資制度を使える可能性はあります。
奨学金で入学金を工面することができないとなればその他の方法、例えば銀行の教育ローン、国の教育ローンや生活福祉資金貸付制度や自治体独自の奨学金制度の利用を検討しなければなりません。
大学、専門学校独自の奨学金制度において、入学金が免除されるような奨学金制度や特待生制度が用意されていることもあるので、よく調べて利用できるものがあれば活用するといいでしょう。
授業料・教材費
大学の授業料は私立、国公立の違い、学部の相違などによってかなり差がありますが、50万円から100万円以上は必ずかかってしまいます。医学部、歯学部などはさらに高額な授業料となります。
授業料の納め方は、1年分一括払いまたは前期後期の2度払いが多く、一度に高額なお金を用意しなければなりません。毎月払いとは違ってまとまって高額の支払いなので、保護者にも負担がかかります。
授業料を支払えないと学校に通えないわけですから、多くの学生はまず奨学金を授業料の支払いに充てています。
教材費も勉強する科目が多ければ本代もかさみます。専門書が多くなり、一冊の単価も高くなるでしょう。その他、実習費などが必要な場合もあります。
特に大学初年度は授業料の他、教材費、設備費などの諸経費もかかり支払いはより高額となります。まず授業料を確保して学生生活をスタートしましょう。
制服購入費
授業料以外の教育費ということで、制服・体操着購入費も奨学金の使い道として挙げられています。
大学や専門学校などでは制服の指定がないところが多く、私服での通学が多くなっています。
しかし、一部の専門学校では制服が決められて、入学当初に購入しなければなりません。また、実習がある場合はそれにふさわしい服装が必要な場合もあります。白衣が必要となる学校もあるでしょう。
そんな場合の制服購入費を奨学金から捻出することができます。制服を揃えるのは夏服、冬服があったり高額の出費なので、奨学金を利用できればかなり経済的に助かります。
ただ、奨学金の支払いは入学後5月か6月です。制服を作る時期より支給日が遅いので、市の支援制度や貸付制度あるいは金融機関のローンなどを上手に利用するなど工夫するといいでしょう。
クラブ・サークル・部活費
奨学金の使い道は学費だけということではありません。学生生活を充実させるものと考えていいでしょう。
給付型の奨学金は使い道が制限されていて使い道の証明書の提出が必要な場合もあります。
それに対して貸与型の奨学金は卒業後返済の義務がありますが、使い方については比較的自由であるといえます。
奨学金を単なる遊びに使うというのはその趣旨から考えてよくありません。
しかし、いろいろなことに興味を持ち学生生活を豊かにするという意味で活用することは認められるはずです。
クラブやサークルに参加したり、部活で運動能力や知識を極めたりすることに奨学金を利用することは認められていいでしょう。まずは学費に奨学金を使うべきですが、それを圧迫いしない程度で部費や道具代などに利用するのは許されるはずです。
その使い道が、卒業後の仕事に役立つ技術や知識の習得につながるとなおいいです。
通学・定期代
進学した専門学校や大学等それまで通った学校より遠距離になる場合が多いので通学費は、定期代を含めて高くなる場合があります。
定期代も割安になるのですが6か月分、12か月分などまとめて購入するとかなりの高額になり支払いも大変なので奨学金を利用するととても助かります。
電車、バスなど乗り継ぐ時はなるべく安い交通費を考えなければいけません。また、自宅外通学で部屋を借りる場合も、学校から離れたところであればより家賃は安いかもしれません。しかしその分交通費は高くなります。
いろいろ状況を考えた上でなるべく交通費も抑えて、奨学金を有効に使うようにしたいものです。
資格取得費
学生時代に、資格を取得してその後の就職に活かすことはいいことです。
奨学金を利用して大学などを卒業し、履歴書に書く学歴を充実させることはもちろん大切です。
しかし同じ学歴でも、さらに専門的な技術や知識を取得することができればもっと就職の際の条件アップにつなげることができます。大学の授業の他にも、いわゆるダブルスクールで勉強することもできます。
資格を取得する場合には、専門学校に通ったり知識を得るために教材や道具を揃えなければいけないのでお金がかかります。その費用を貴重な奨学金から捻出して、キャリアアップにつなげることは認められるでしょう。
しかし、その資格取得を途中で断念したり活かすことがなければ無駄になります。返済の必要がある奨学金を受けている場合は今後それが大きな負担になることもあるので覚悟の上、資格取得に挑戦するべきです。
留学費
世の中のグローバル化が進む中で、留学を視野に入れる学生もいます。特に英語のコミュニケーション力は国外だけではなく国内で仕事に就く場合でも、大きなメリットがあります。
そのため、大学生のうちに留学をして英語力を養ったり、日本とは異なる考え方や政策など知って就職に活かしたいという学生が多いのです。
利用している奨学金の中から必要な費用を捻出して留学することもできます。また、奨学金には留学に特化した制度も充実しています。
ただ貸与型奨学金の場合は、社会人になったら返済の義務があります。留学で得るものをしっかり獲得しないとその後の生活が経済的に大変になるだけというリスクもあります。
奨学金は授業料以外の生活費に充ててもOK
奨学金と聞くとその使い道は学費や授業料と考えがちです。
しかし、奨学金はそれ以外の生活費、家賃などの学生生活全般について使うことができます。
すなわち、生活費、授業料などの使い道の配分は学生本人にある程度任せられているのです。
奨学金の趣旨をよく自覚して無駄遣いしないように学生自身が計画を立てて使うようにします。
下宿費や家賃、光熱費は毎月ほぼ定額の出費です。月々支払われる奨学金の中から支出するとやり繰りがしやすいです。
下宿費
一人暮らしする学生の生活費のうち大きな割合を占めるのが下宿費です。
大学の寮はアパートやマンションを借りての一人暮らしよりは費用は抑えられる傾向にあります。しかし、その費用はどちらにしても高額になり、保護者にとっても授業料などに加えかなりの負担です。
自宅通学可能の学生と下宿やアパートの一人暮らしが必要な学生とでは生活費にかなりの差があります。お金のかかる自宅外通学の学生はアルバイトをしている人も多いのです。しかし学業に支障が出ては元も子もありません。
そのため下宿費として奨学金を有効に利用することはいい使い道といえます。
自宅外通学の学生には給付型、貸与型とも自宅通学の学生より高額の奨学金が利用できるよう配慮されています。
家賃・光熱費
自宅外通学の学生にとって家賃は、一か月の家計費の中でも大きな割合を占めます。
なるべく安い家賃でかつ学校に近いところを選び、交通費も安く済むように選びましょう。
光熱費も倹約して出費を抑えつつ、不足分に奨学金も利用して生活を送るようにしたいものです。
光熱費は自宅で暮らす分にはあまり気にならないですが、家賃を払って一人暮らしをする場合は全てが学生個人での支払いとなります。支出の大きな割合を占めることもあります。
スマホは今の世の中では必須のコミュニケーションツールですし、情報や知識を豊かにするためになくてはならないものです。しかしスマホもWi-Fiを上手く利用し、エコノミープランで契約するなどして金額を抑えるべきです。
必要以上贅沢なスマホ料金を奨学金から捻出するのは奨学金の意味合いから外れてしまいます。
奨学金を学費以外の遊びに使ってもバレる事はない
奨学金の使い道に制限は特にありません。学業を充実させるために使われることが本筋です。使い道をいちいち明確にしなくても自由に使えることは大きな魅力です。
しかし、頭に入れておかなければならないのは返済のある奨学金があるということです。社会人になって返済することを考えて奨学金を使わなければなりません。多額の奨学金を利用したことにより、その後の返済が苦しくなることもあります。
奨学金は遊びに使ってもバレることはありませんが、奨学金の利用で将来の生活が豊かになったと思える使い方をしなければなりません。(学生ローンはやばい!)
コンパやデート等の飲食費
例えば、奨学金を計画もなしにコンパやデートの飲食費に使ったとします。そんな使い道をしても、将来の自分への投資にはなりません。
学生の目的である学業に関係のないことに奨学金を使えばそれはマイナスの使い道ということになります。
コンパやデートを楽しみたいと思ったら奨学金に手を付けず、学校のない時にアルバイトするなどして稼いだお金を娯楽に使う気持ちを持つべきです。
間接的にでも将来の投資につながることのみに奨学金を使おうという心構えはしっかり持つことです。
後で返済が負担になり無駄に奨学金を使って無意味だったと後悔することがないようにします。
国内・海外旅行
旅行はいろいろな国の人に出会えて、異文化を知るなどメリットもあります。
奨学金でそんな経験を積めるとその後の人生に活かせるはずです。
また国内旅行でも自分の住んでいるところや通学している地域以外を旅して、いろいろな暮らし方や働き方を知って視野が広がることもあるでしょう。
旅行を単なる楽しみ、遊びと考えるか、見聞を広める方法と考えるかでその収穫は違います。
就職したり家庭を持った場合、時間的に旅行をしにくくなる場合もあります。
学生のうちに学業に支障をきたさない範囲で、例えば夏休みや冬休みを有効に利用して旅行に出るのひとつの方法です。しかし旅行が原因で留年することがないよう気を付けましょう。
パチンコや競馬競輪
学生でも成人年齢に達していたら、パチンコや競馬をすることが法に反するわけではありません。
しかし、奨学金をつぎ込んで賭けに勝ちお金を増やしたとしてもおすすめはできません。
こんな遊びは自分で稼ぐようになってから楽しむべきでしょう。
奨学金を利用してでも学びたいと思っても、家庭の事情などで学べない人もいるのです。そんな人のことを思いやったら賭け事にお金を使うことはできないはずです。
奨学金申請で使い道を書く時、面接で聞かれた時の注意点
奨学金の申請で必ず問われるのが使い道についてです。
明確な使い道がアピールできないと奨学金の審査に通りません。
ただ漠然と奨学金を受けて、経済的に楽な学生生活を送りたいというのでは受けられません。
奨学金を提供してもらうためには、学生側が頭を下げてお願いするべきものです。
奨学金を受けることが学生自身にとってどんな理由から必要なのか、どうしても利用したいかを明確にして申請する必要があります。
使い道をしっかりアピールし、自分にどれだけ奨学金が必要なのかを簡潔にポイントを押さえて説明することが大切です。
勉強をしたいという意欲を見てもらう
奨学金は字のごとく、学業を極めたいという目的を持った人が受けられる援助です。
学生生活を楽しむためではありません。
アルバイトに費やす時間も惜しんで勉強し教養や知識を豊かにするというのであれば奨学金を受ける理由として意義があることです。
通常の授業のほかにも有料の講義やセミナーを受けたり、高額な専門書を手に入れたり、一般の学生より自分は奨学金をもらっているから、学業を極めなければならないくらいの志があることをわかってもらいましょう。
現状の生活状況が厳しい、苦しい、ギリギリだということを伝える
奨学金を受けて勉強するということは、義務教育ではありません。極端に言えば、保護者も大学や専門学校に子供を通わせる費用をどうしても支払わなければならないわけではないのです。
そのため、学生本人もそれを自覚して学費や生活費を少しでも自分で賄うという気持ちを持ってほしいわけです。学費がないという理由で家族のことも考えて、上の学校に進学したくとも就職せざるを得ないという人もいるのです。
親も低収入やリストラなどにより自分の生活、または幼い兄弟の扶養に追われ、上の学校に子供を進学させたくてもできない状況にある場合も多いのです。
奨学金を受けてでもそれでもどうしても進学して知識を深めたいという心意気を、審査の際にわかってもらうことは非常に大切な点です。
勉強をして叶えたい将来の夢や就きたい職業について語る
上の学校に進学したいのはどんな理由からかをしっかりアピールすることが大切です。
将来の夢や目標がしっかり定まっていてそれに向かっての進学を強く希望するを気持ちをわかってもらいます。
つきたい職業があれば、資格や技術を取得することが必要です。それはただで得られるものではなく、学校に通ったり道具を揃えたり、本を購入する等お金がどうしても必要になります。
その夢や目標についてしっかり話しそのためにお金がかかることをわかってもらい、奨学金を利用したいことを強く印象づけます。
進学して漠然と教養を身につけたいというのでは奨学金志望動機としては弱いです。
奨学金の使い道でよくある質問
奨学金の使用用途に制限はありますか?
奨学金の使用用途に制限はありません。
ただし、奨学金を何に使用したかの証明が必要な場合もあります。
奨学金の利用を許された学生個人が実り多い学生生活を送るために自分で考えて、一番有意義な使い方をするべきです。
もちろん奨学金ですから授業料や教材費に優先的に使用することはもちろんです。
奨学金を遊びに使ってもいいですか?
奨学金を遊びに使っても、バレることはほとんどないでしょう。
社会人になった時に奨学金の使い方は無意味であったと感じたり、そのために返済していくことを後悔しないようにしましょう。後で遊んで浪費してしまったお金を返済するほど虚しいことはありません。
使うのは簡単ですが返済していくことの辛さを自覚しておくべきです。(奨学金が返せないの時)
奨学金は誰が借りて誰が返済しますか?
奨学金を借りる名義人は学生自身です。親ではないことをしっかり自覚する必要があります。そのため返済の責任も学生本人にあります。
特に貸与型の奨学金の場合は、返済が学生の頃から始まるわけではありませんが、ローンを背負うようなものです。
多額を借り過ぎないよう、学生本人が注意する必要があります。
ちなみに、金融機関の教育ローンの借主は保護者です。
奨学金は借りたら全部使うべきですか?
奨学金は大切に必要な分だけ使うべきです。
当然、借りる際もよく考え、今後の返済に無理のないようにしなければなりません。
万が一、入学する前に予定を立てていた親の経済的援助が何かの理由で急に困難になる場合、勉強をさらに極めるための教材費や授業料が通学中に増額する場合、アルバイトの時間的余裕がない場合など何が起きるかわかりません。
そのために奨学金は無理に使わず貯めておくのも一つの方法です。
返済方法も繰り上げ返済という手法があるのでそれを利用することもできます。その場合、返済総額を低くすることができることがあります。
JASSO日本学生支援機構の奨学金の種類
JASSO日本学生支援機構の奨学金には給付型奨学金と貸与型奨学金があります。
給付型奨学金は返済不要で、世帯収入が基準を満たしていてそれまでの成績だけではなく学ぶ意欲が強くあれば支援を受けることができます。
給付型奨学金を受けることができれば大学や専門学校などの入学金、授業料も免除または減額されます。
貸与型奨学金は返済が必要です。無利子の第一種奨学金と有利子の第二種奨学金があります。それらに付加して入学時の一時金を貸し付ける有利子の入学時特別増額貸与奨学金があります。
また、留学する学生を支援する給付型奨学金と貸与型奨学金があります。
海外の大学や大学院で学位取得するための支援や日本の大学に在籍しながら海外への短期留学する場合の支援、海外の学生との交流を行うための支援など、様々なケースに合わせて用意されています。
返済不要の給付型奨学金
日本学生支援機構は文部科学省管轄の学生を支援する目的の独立行政法人です。
その奨学金のうち「給付型奨学金」は返済不要です。
学生と保護者の経済状態と学びたい気持ちの強さが面接やレポートでアピールできれば給付の対象となります。。
給付額は世帯の所得、公立か私立など学校の種類、自宅通学か自宅外通学かなどの条件で決定されます。
給付型の奨学金を受けていると申請することによってさらに授業料、入学金の減額や免除が受けられることがあります。
貸与型の奨学金と併用することもできます。
自宅外通学の私立大学に通う場合は年間91万円ほど、国公立大学の場合は年間80万円ほどが学生本人の口座に毎月振り込まれます。
また、世帯収入によって3区分に分けられ月額が満額支給、2/3支給、1/3支給となります。
新しい制度になって給付型の奨学金は大学院に進学の場合は適用されなかったり、学業不振の場合は支給停止になるなどの制限が設けられました。
返済する貸与型奨学金
貸与型給付金は無利子で借りられる第一種奨学金と有利子の第二種奨学金の2種があります。
返済を長期間延滞すると信用情報機関の履歴に残ってその後の生活に不便が生じることもあるので注意が必要です。
第一種奨学金は優秀でかつ経済的に特に困難な学生に貸与します。そのため利用基準は第一種奨学金の方が第二種奨学金より厳しくなっています。
第一種奨学金は高校などそれまでの成績が5段階評価で3.5以上必要です。
家計状況の目安は、父母の認定所得額が世帯数ごとの基準値以下であることです。
貸付額は私立又は国公立であるか、自宅通学か自宅外通学かなどによって決定されます。
第二種奨学金は、門戸が広くたくさんの学生が利用しています。
成績が平均以上で優れた能力を持っていること、学修への意欲が顕著で必ず卒業できる人、高等学校卒業程度認定試験合格者であることのいずれか一つを満たすことが条件です。
家計水準の条件も緩やかで、大学の通信教育課程の学生でも利用可能です。
入学時特別増額貸与奨学金は入学した月の奨学金に一時金として増額して貸与する有利子の奨学金です。
日本学生支援機構奨学金
● 給付型奨学金 (返済不要)
● 貸与型奨学金
- 第一種奨学金 (無利子)
- 第二種奨学金 (有利子)
- 入学時特別増額貸与奨学金 (有利子)
海外留学のための奨学金(給付・貸与)
奨学金の種類には給付型、貸与型があり下記のようなものがあります。
海外留学支援制度(学部学位取得型)、海外留学支援制度(大学院学位取得型)は学士、修士、博士の学位取得を目指し、海外の大学に留学する人を支援します。
海外留学支援制度(協定派遣)は日本の大学、大学院などに在籍している学生と外国の大学の学生交流の協定に基づくプログラムを実施する際の学生を支援するものです。
官民海外留学支援制度(トビタテ!留学JAPAN)は文部科学省の留学キャンペーンで、将来の日本を切り開く意欲や能力のある学生の留学を支援します。
第一種奨学金(海外大学院学位取得型対象)と第一種奨学金(海外協定派遣対象)は給付型の奨学金に採用された人が奨学金の給付を受けても経済的に困難な場合の貸与型奨学金です。
第二種奨学金(海外) は学位取得のために海外の大学、大学院に進学、在学する人を支援する貸与型奨学金です。
第二種奨学金(短期留学)は国内の大学などに在籍し、3か月から1年の短期留学する人への貸与型の奨学金です。
留学のための奨学金
給付型
・海外留学支援制度(学部学位取得型)
・海外留学支援制度(大学院学位取得型)
・海外留学支援制度(協定派遣)
・官民海外留学支援制度(トビタテ!留学JAPAN)
貸与型
・第一種奨学金(海外大学院学位取得型対象) 無利子
・第一種奨学金(海外協定派遣対象) 無利子
・第二種奨学金(海外) 有利子
・第二種奨学金(短期留学) 有利子