個人再生

個人再生がバレるのはどんなケースがある?バレた時のリスクや対処法等を解説

個人再生がバレる場合はどんなケースなのか、バレた時のリスクや対処法・バレない為の対策等を解説します。

この記事の執筆した弁護士 南 陽輔
事務所 一歩法律事務所
所属 大阪弁護士会
保有資格 弁護士(登録番号:39144)

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>>この記事の監修者情報

家族にバレるケース

家族が保証人になっているケース

個人再生で減額してもらえるのは主債務のみです。保証債務は減額されないため、債権者は、主債務者が個人再生を行った場合には保証人に残債を請求します。もし家族が保証人になっている借金があると、債権者が保証人である家族に請求をかけますので、その結果、主債務者であるあなたが個人再生していることを知られることになります。

家族に借金があるケース

個人再生では、整理する債権(借金)を選ぶことはできず、すべての債権者をリストアップして債権者一覧表に載せ、裁判所に提出する必要があります。そして、個人再生の審理の中で、裁判所から債権者一覧表に記載されている各債権者に通知を送ります。家族に借金がある場合には、その家族も債権者一覧表に載せなければならず、裁判所から家族あてに通知が送られることになります。

同居の家族が働いているケース

個人再生は裁判所で借金の減額を認めてもらうための法律的な手続きです。

個人再生を申し立てる際、同居の家族が働いて収入を得ている場合には、ご自身のみならず同居の家族の収入の証明(給与明細、源泉徴収票)を提出する必要があります。そのため、このケースでは個人再生の申立て前に同居の家族に相談することをおすすめします。

裁判所からの手紙を同居の家族が受け取ったケース

個人再生を進める中で、裁判所からの連絡書類が自宅宛てに送られてくることがあります。もし同居の家族が書類を受け取ったしまったら、中身は見られなくとも封筒に「○○裁判所 個人再生係」など送り主が記載されていますので、家族にバレることになってしまいます。

家族にバレるリスク、対処法

個人再生していることを家族に知られるのが嫌だ、恥ずかしい、気まずいなど、気持ちの面はあるかもしれませんが、法律的には個人再生しても家族には影響ありません。したがって、バレたことによるリスクというのは実はそれほどありません。同居の家族の協力が必要な場面もありますので、しっかりと説明して家族の理解を得て進めていったほうが良いでしょう。それでも家族に知られたくないという場合には、個人再生をせずに任意整理を行う、あるいは、裁判所からの連絡書類が来ないように弁護士を代理人に就けて対策してもらうなどの対処法が考えられます。

勤務先にバレるケース

勤務先から借金をしているケース

家族に借金があるケースでも触れたように、個人再生では、全債権者を一覧表にまとめて裁判所に提出する必要があります。個人再生を進める中で、裁判所から各債権者に連絡がいきますので、勤務先の会社から借金をしているケースでは必ず勤務先に知られることになります。

退職金見込額証明書申請の際にバレるケース

会社勤務している人が個人再生する場合、今退職したら退職金がいくらもらえるのかを示す退職金見込額証明書を会社に発行してもらうことになります。この証明書を申請する際に、会社によっては何に使うのかを聞いてくることがあります。その際に裁判所に提出すると伝えることで勤務先にバレるということが起こりえます。

返済計画に従った支払いを怠ったケース

個人再生では、裁判所で決められた計画案に基づいて毎月決まった金額を返済していく必要があります。この支払いを怠ってしまうと、債権者から連絡が入ります。最初の内は本人への連絡だけですが、電話に出なかったり、長期間放っておくと、勤務先に連絡が来ることもあります。また、場合によっては給与の差押えなどが実行されます。給与の差押えの場合には必ず裁判所から勤務先に通知が届くことになりますので、個人再生していることがバレてしまうでしょう。

勤務先が官報をチェックしているケース

裁判所で個人再生の決定が出ると、官報に氏名・住所などの個人情報が記載されます。官報は国が発行する広報誌で、普通の本屋では手に入りにくいため、官報を定期的にチェックしている人はほとんどいません。ただ、勤務先の事業内容によっては、官報を定期的にチェックしている場合がありますので、この場合には官報に名前が載ることで会社にバレてしますかもしれません。

勤務先にバレるリスク、対処法

個人再生は裁判所で認められた手続きですので、勤務先に知られたとしても直ちにリスクがあるものではありません。個人再生していることを理由に解雇されることもありません。ただ、個人再生をするだけの多額の借金があったことは会社に知られることになりますので、金銭管理がずさんというイメージを社内で持たれてしまったり、出世に悪影響がでるというリスクが考えられます。

勤務先にバレずに債務整理をするためには、個人再生よりもバレにくい任意整理を利用する、個人再生を行う場合には返済計画案通りに弁済を続けることが大事です。また、弁護士等の専門家に相談して予め個人再生がバレないようにする対策こともとても重要です。

友人・知人、ご近所にバレるケース

友人らから借金がある、保証人になってもらっているケース

友人らから借金があるケースでは債権者一覧表に載せなければならず、裁判所からの連絡事項が各債権者宛に送られますので、個人再生をしていることがバレます。

また、保証人になってもらっているケースでも債権者から残債の一括請求が保証人宛にいってしまうため、個人再生をしていることがバレます。

官報をチェックされてバレるケース

勤務先にバレるケースで挙げましたように、個人再生をすると官報に氏名・住所などの個人情報が掲載されますので、友人らが官報をチェックすることでバレるというケースがあります。ただ、官報を定期的にチェックしている人は少ないですので、実際にはほとどんないケースと言えます。

友人・知人、ご近所にバレるリスク、対処法

友人らにバレるリスクというのは極めて少ないです。借金があるか保証人になってもらっている場合には、きちんと事前に説明しておくようにしましょう。官報に記載されたことでバレるというケースもありえますが、ほとんどないと言えます。また、個人再生をしても家に張り紙をされたりすることはありませんので、ご近所に知られるというリスクもありません。

官報に名前が載ることも避けたいということであれば、個人再生ではなく任意整理を選択しましょう。弁護士等の専門家に相談して、適切な債務整理の手段を選択しましょう。

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この記事の監修者 山口学
事務所 株式会社トイント
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